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カキドオシ         (シソ科カキドオシ属:多年草:草丈 約 〜20センチ:花期 〜5月)

薬効
糖尿病 膀胱結石、尿路結石 黄疸 かん(疳) 虚弱体質児  
           
分布生育場所

科名:シソ科/属名:カキドオシ属
和名:垣通し/別名:疳取草(かんとりそう)/生薬名:連銭草(れんせんそう)/学名:Glechoma hederacea var.grandis
日本全土の日の当たる路傍や山野に自生するつる性の多年草。


(←拡大画像はクリックします)

見分け方・特徴

カキドオシは、草地に普通に自生する多年草で、茎は初めはまっすぐに伸びますが、開花すると地表に倒れて、つるとなり長いものでは1メートルにもなります。
このつるが垣根をつき通してどんどん伸びることになります。
茎には直径1〜5センチのまる葉があって、縁には大きな鋸歯があります。
葉縁はこまかい鋸歯状で、葉身をもみつぶすと芳香があります。葉形がお金(銭)のようで茎が連がっていますから、連銭草(れんせんそう)の名前があります。
淡紫色の花は4〜5月ころに咲き、長さ15〜25ミリの唇形花冠です。花にはわりと大型のものと小型のものがあり、これは株によるものと考えられています。


採集と調整
全草を4〜5月の花の咲いている時期に刈り取り、水洗いして陰干しにします。
これを生薬(しょうやく)で、連銭草(れんせんそう)といいます。

また、
子供の、かんを取り除く薬というので、疳取草(かんとりそう)の名もあります。


薬効・用い方
カキドオシは、利尿、消炎薬として黄疸、胆道結石、腎臓結石、膀胱結石などに用い、血糖降下作用はタラノキ皮よりも強く、糖尿病治療にも応用できることが期待されています。
1日量として10〜15グラムを煎じて、3回に分けて服用します。また、酒に漬けたり、青汁として直接新鮮な葉から、しぼった汁を服用することもあります。

主成分:セスキテルペン類、フラボノイド類、揮発油、グレコミン苦味成分、サポニン、樹脂、タンニン類。

小児の疳(かん)、虚弱体質には、1日量5グラムを煎じて3回に分けて食間に服用させます。
子供の場合には、苦味が強いのでハチミツなどで少し甘みを加えて服用します。

カキドオシは、胆石にはクマヤナギ(クロウメモドキ科)1日量5〜10グラムとカキドオシ4グラムを、1リットルの水で3分の2量まで煎じて、3回に分けて服用します。

腎結石には、カキドオシとウラジロガシを適量混ぜて煎じて服用します。

糖尿病には、カキドオシ、ヤマノイモドクダミと混ぜて煎じて服用します。

たむし、水虫には生葉の絞り汁を湿布または塗布します。

茶剤としては、強壮、かぜ、泌尿器の病気などにお茶と同じように、熱湯を入れて数分してから飲用します。

カキドオシの薬用酒全草をよく洗い、数日間陰干しして乾燥させます、4倍量のホワイトリカーに漬けて、冷暗所に3ヶ月ていど醸成します。糖尿病、肝臓病、虚弱体質、強壮、神経症などに。


その他
カキドオシの名前の由来は、垣通(かきどおし)し意味があり、花が終わったあとに、茎が長く伸びて、蔓状になり、地をはって、節から根をおろし、そのつるが伸びて垣根を通り抜けることから垣根通しと呼ばれ、それがつまって垣通しになったものです。
また、別名のカントリソウは癇取草(かんとりそう)で、子供の癇(かん)をよく治す薬からなずけられました。

ヨーロッパでも古くから民間薬として重要な位置を占めています。丸い葉から「ロンデット」「ロンドレット」と呼ばれていて、カロリンガ朝(8〜10世紀)に出た「各種の熱病の処理」という医療書にもカキドオシが出てきます。
利尿剤としての用い方は日本と同じですが、気管支と肺の病気に広く用いられています。とくに鎮咳、去痰、ぜんそくの発作を止めるなどの用法が知られています。
肺の障害には、牛乳1リットルに乾燥したカキドオシをひと握り入れて沸騰させて毎晩寝る前に飲むそうです。
また、ギル茶と呼ばれるものは、カキドオシをハチミツと砂糖で味をつけたカキドオシ茶のことで、せきや感冒に使われています。

民間薬:民間薬とは、日本で文字の無いような古くから伝わり生活の中に溶け込み、自然と伝えられてきたもので、その用い方も、経験や体験などから言い伝えられてきました。
民間薬は、多くは単一で用いますが古くから伝わる胃腸病の妙薬として知られている「陀羅尼助(だらにすけ)」や「お百草」、「御獄(おんたけ)山の百草」のように調合して用いる場合もあります。
民間は一般的に用いるので、まず、安全で副作用が無いことが一番の条件になります。
民間薬として、、センブリドクダミゲンノショウコキササゲカキドオシタラノキウラジロガシがよく知られています。



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Photo  Masayuki  Tsuno
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