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モモ                  (バラ科サクラ属:落葉高木:樹高 〜5メートル:花期 〜4月)

薬効
便秘 気管支炎(気管支カタル) せき・たん 小便不利 にきび あせも
月経不順 産前産後 血の道、更年期障害
分布生育場所

科名:バラ科/属名:サクラ属
和名:桃/生薬名:桃仁(とうにん)/白桃花(はくとうか)/学名:Prunus persica
日本全国の農園や庭園などで果物や花の観賞用に栽培。

モモの代表的な品種は、大久保、白桃、山根白桃、白鳳、倉方早生などの品種と果実の表面に毛の無いネクタリンがある



(←拡大画像はクリックします)

見分け方・特徴

モモは、落葉の高木で、高さが5メートルにも達するものもあります。
葉は、互生して形は皮針形です。葉の長さは8〜15センチ、幅は2〜4センチで先は尖り、縁(ふち)には粗い鋸歯(きょし)があります。
葉柄(ようへい)には蜜腺(みつせん)があります。
初春に花は葉に先立って開き、白色から桃紅色の5弁花で、雄しべは多数あり、雌ずいは1個、子房(しぼう)は1室です。
モモの果実は、核果(かくか)で、中果皮(ちゅうかひ)の肥厚した果肉は甘く美味です。
内果皮(ないかひ)は核となって堅く、その中に種子があります。


採集と調整
モモは、6〜7月ころ熟した果実から核の中にある種子を取り出し、天日でよく乾燥させます。
これを生薬(しょうやく)で桃仁(とうにん)といいます。
また、2〜3月ころの開花期の蕾(つぼみ)を採取して、風通しのよい日陰の場所で乾燥したものを、生薬で白桃花(はくとうか)(花蕾)といいます。


薬効・用い方
西洋医学でアンズの種子(杏仁・きょうにん・アンズ)から鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬として用いる杏仁水が作られています。
桃仁(とうにん)も杏仁水の代用として用いることができます。
漢方では、おもに用いられる消炎性駆瘀血(くおけつ)、通経緩下(かんげ)、排膿(はいのう)などの目的で使用される漢方処方(かんぽうしょほう)に配合されています。

桃仁(とうにん)の単味では、産前、産後、血の道、月経不順、更年期障害に、桃仁(とうにん)1日量3〜5グラムを煎じて服用します。
緩下(かんげ)剤には、白桃花(はくとうか)または、普通のモモの花のつぼみを乾燥したものを、1回2〜3グラムを適量で煎じて服用します。

あせもには、新鮮な葉をとってよく水洗いして、約500グラムを風呂にいれて入浴しますが、乾燥していない葉は、青酸化合物を成分としているので十分換気をして入浴する必要があります。

また、桃葉には、去痰(きょたん)、利尿(りにょう)、緩下(かんげ)、鎮静などの効果もありますので、慢性の気管支炎などにも用います。
緩下(かんげ)作用があるので妊婦の場合は、多量に用いてはいけません。
桃葉の新鮮なものを30〜50グラムを1日量として煎じて1日3回に分けて服用します。


その他
モモは、中国西北部の黄河上流地帯が原産で、日本には非常に古くから渡来しています。
弥生式(やよいしき)土器時代の遺跡からも、モモの種子が見つかっていますので、すでにこの時代には中国から渡来した、モモを果物として食べていたものと考えられています。

モモは、果樹や花の観賞用に多数の品種が改良されています。
現在果物として好まれて食べられている水蜜桃(すいみつとう)は明治以降に品種改良されたものです。
3月3日の、桃の節句に用いるハナモモは、実を結ばない品種です。
また、薬用に種子を採取する場合は、原種のノモモかそれに近い品種を使用します。



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Photo  Masayuki  Tsuno
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