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ネズ                  (ヒノキ科ビャクシン属:常緑低木:樹高 〜17メートル:花期 〜4月)

薬効
かぜ 尿道炎 むくみ(浮腫・水腫) 小便不利
分布生育場所

科名:ヒノキ科/属名:ビャクシン属
和名:杜松/別名:ネズミサシ/トショウ/生薬名:杜松実(としょうじつ)/杜松子(としょうし)/学名:Juniperus rigida
本州の関東以西、四国、九州の山地のアカマツ林などのやせ地に自生
朝鮮半島、中国大陸と比較的暖地に分布

(←拡大画像はクリックします)

見分け方・特徴

ネズは、アカマツ林などのやせ地に比較的多く自生している、常緑の低木ですが、樹高15メートルにも達する場合もあります。
枝は、多く細かく分かれていて、小枝には先が鋭い針状葉を3枚づつ輪生(りんせい)します。
葉の上面中央部には、白い気孔帯(きこうたい)が線状にあります。
雌雄異株(しゆういしゅ)で、4月ころに葉の脇に多数の花をつけます。
雄花は黄緑色、雌花は緑色です。
果実は、球果で緑色で白い粉がありますが、熟すと紫黒色になります。


採集と調整
10月ころに、熟した果実を採取して、風通しの良い場所で陰干しして乾燥させます。
これを生薬で、杜松実(としょうじつ)または杜松子(としょうし)といいます。


薬効・用い方
有効成分:精油、ジテルペン酸ほか

利尿・発汗、去風薬(きょふう)で尿道疾患や水腫(すいしゅ)などに用います。
杜松実(としょうじつ)1日量3〜6グラムに水0.4リットルで、半量まで煎じて、食間3回に分けて服用します。


その他
ネズの名前の由来は、ネズミサシまたはネズサシなどとも呼ばれていて、針葉の先端が鋭く尖っていて、触れると非常に痛いので、ネズの小枝をネズミの出入りする穴に差し込みと、ネズミが通れなくなるということからつきました。

「本草和名(ほんぞうわみょう・918)」や「和名抄(わみょうしょう・932)」では、ムロノキとして、漢名を檉(せい)としています。
また、「大和本草(やまとほんぞう・1708)」では、檉杉(せいさん)の2字に、かなをつけてムロノキと読ませました。
一説には、ムロノキとは、杜松(としょう)というとされています。
明治以降になってから、檉(せい)とムロノキという呼び名から、漢名は、杜松(としょう)、和名は、ネズと呼ばれることが一般的になりました。

ジンの元祖
ヨーロッパ産のネズは、古くから果実を薬用に用いていました。
17世紀に、オランダの医師が、熱病の患者を救おうとして、利尿剤(りにょうざい)の杜松実(としょうじつ)をアルコールで薬酒をつくり 、これが、お酒のジンの始まりになりました。
原料の由来から、市販の、ジンのほとんどには、ヨーロッパネズのラベルが貼られています。
日本では、日本薬局方が明治20年(1887)施工されたときにも、杜松実(としょうじつ)として収載された。


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Photo Masayuki Tsuno
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