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カキ              (カキノキ科カキノキ属:落葉高木:樹高 〜15メートル:花期 〜6月)

薬効
吐血・喀血(かっけつ) しゃっくり せき・たん 高血圧 止血  
           
分布生育場所

科名:カキノキ科/属名:カキノキ属
和名:柿/生薬名:柿蔕(してい)/学名:Diospyros kaki var.sylvestris
日本全国の山地や野原に自生。広く全国で栽培。
日本原産ではなく、古くに中国揚子江沿岸から渡来したものです。

カキノキ科カキノキ属ヤマガキ
カキノキ科カキノキ属マメガキ
カキノキ科カキノキ属禅寺丸柿(ゼンジマル)


(←拡大画像はクリックします)

見分け方・特徴

山野に自生、または広く栽植される果実で、高さは10メートル近くにもなり、幹は直立して多くの枝をだして若葉には細かい柄があり互生します。
花は、6月ころに葉の脇に淡黄色に咲き、雌雄異花で、花冠に比べて、がく片が大きく4枚あり、このがく片からは果実を大きくする成長ホルモンが出ています。
このことから、花期や果実の成長期にがく片を損傷すると果実が成長して大きくならなくなります。


採集と調整
薬用にする柿のへたは、秋に柿を食べたあとに集めて、そのまま日干しにして乾燥させます。これを生薬の柿蔕(してい)といいます。

柿渋(かきしぶ)
できるだけ渋味の強いカキの品種を選びます。まず、未熟なカキを採って、へたを取り去り、すり鉢に入れて砕き、水を加えて良くかき混ぜます。
それをビンにいれて約1ヶ月間ほど発酵させます。かすが分離してくるので、かすを取り除きます。このかすを取り除いたあとの褐色の液体を柿渋(かきしぶ)といいます。
柿渋(かきしぶ)は特異な臭いがしますが、血管の透過性を高めて高血圧を防止することが知られています。さかずき1杯と牛乳と1日3回食間に服用します。

柿の葉(かきのは)の、柿の葉は6月ころの若葉を採取して、葉の芯を切り取り、蒸気(せいろなどを使用する)で2〜3分蒸します。その後、日陰で陰干しして乾燥させてから細かく刻みます。


薬効・用い方
有効成分;柿渋には多量のタンニンが含まれ、ビタミンPと似た化学構造で、血管の透過性を高め、高血圧を抑制することが知られる
葉には、血圧降下成分の、ケンフェロール・3・グルコサイド、クエルセチン・3・グルコサイドほか
柿の蔕(へた)には、ウルソール酸ほか

カキの特色のある薬効は、蔕(へた)をしゃっくり止めに用いることです。
しゃっくりは、横隔膜や呼吸補助筋肉のけいれん性の収縮によって、声門が急に開かれて音のでる現象です。しゃっくりは、ほとんど無害であり、多くの場合には自然に消滅するものですが、ときは長く続くしゃっくりに苦しむことがあります。こんなとき、しゃっくりに、カキのへたを煎じて飲むことは古くから知られています。
柿蔕(してい)を5〜10グラム(10個くらい)を刻み、水0.3リットルを加えて煎じて、約半量まで煮詰めて、煎じ汁を発作時に温めて服用します。すこし、飲みにくいので、ひねしょうがを少量加えるとよいでしょう。効き目がよく、げっぷも止めることができます。
果実の皮をむき、干しガキにしたものを柿餅(しべい)、根を柿根(しこん)といい、止血の目的で吐血、下血に用います。
柿餅の表面に出てくる、白い粉末状のものは甘く、これを集めたものを柿霜(しそう)といい、これを加熱して、あめのようにしたものを柿霜餅(しそうべい)といい、のどの痛み、咳止めに用います。

柿の葉茶は、1日量10グラム程度と水を、沸騰したら約3分煮出して飲用します。また、お茶のように、急須で柿の葉、大さじ1杯に熱湯を注ぎ2〜3分して飲用します。2〜3煎まで飲めます。
各種の内出血の止血作用があり、消化器官の潰瘍による出血や、咽の炎症、柿渋と同様に血圧降下にも効き目があるとされます。
また、柿渋は、止血・やけどやしもやけ・かぶれに患部に塗布します。
種子を黒焼きしたものを乳房に塗ると乳房の腫れがひくとされています。

柿の葉酒:柿の葉を使用して、柿の葉酒を造ります。柿の若葉200グラムとホワイトリカー1.8リットルを漬けこんで、3ヶ月程度おいてから飲用します。脳卒中予防、かぜ予防、かっけ、滋養強壮、鎮痛、皮膚の健康によいという


その他
カキの名前の由来は、日本釈名(しゃくみよう・1700)には、「あかき也。其の実も葉もあかき故也」という記述があり、カキの材の中心部が赤いという意味で、赤木(あかぎ)とされ、転訛して、カキと呼ばれるようになったという説と、カキの韓国語が、カムと言われることから転訛して、カキになったという説があります。

日本の柿の歴史は、古い時代に柿の原種が中国から朝鮮半島をへて渡来したと考えられていて
その柿の原種が改良されて現在の柿になったという説が知られる
「万葉集」や「源氏物語」には柿の記述が無いことから、その時代以降に改良されたと考えられる
天平宝字5年(761)の正倉院文書には、三十九文で柿子(かき)九条を買ったという記録がある
「延喜式(えんぎしき/927)」の内膳司には、多くの「干柿子(ほしがき)何連」の記録がある
当時の内膳司とは、天皇の食事をつかさどった役所のことで、現在の「干し柿」を買い求めた記録があり、当時は、「干し柿」を料理の甘味料に用いたと考えられている
また、古い時代には、数個の柿をヒモで通して乾燥したものを、一連とか一条と読んで売買したと考えられている

柿は日本の代表的な果実です。西欧でも色彩の美しい東洋の果実として好まれています。柿の実の果実は果糖で、胃腸に負担をかけずに吸収が早く、ビタミン類を多く含む良質の果実です
甘い柿は、日本に渡来してから80種が改良されて出来たものです。
岐阜県の「富有」、静岡県の「次郎」、富山県の「水島」がとくに有名です。

柿の葉茶は、弱酸性でビタミンCは、葉100グラムに1000ミリグラムも含まれていてレモンの20倍です。また、熱にも比較的安定していて、かぜや病気に対する抵抗力、血管壁を丈夫にしたりして動脈硬化予防、高血圧、心臓病、腎臓病に大変有効な働きをします。また、アルカリ性のコーヒーや緑茶と一緒に飲むとビタミンCが壊れてしまいます。コーヒーや緑茶のように興奮することもありませんので安心して楽しめます。柿の葉茶は
健康補助食品で、お買い求めできます。


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Photo Masayuki Tsuno
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