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ツチアケビ     　　   （ラン科ツチアゲビ属：多年草：草丈 ～100センチ：花期 ～6月）

薬効
滋養強壮 小便不利 　 　 　 　
　 　 　 　 　 　
分布生育場所

科名：ラン科/属名：ツチアゲビ属
和名：土木通/土通草/別名：狐鍚杖/生薬名：土通草（どつうそう）/学名：Galeola septentrionalis
北海道の南部、本州、四国、九州に自生。



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見分け方・特徴

ツチアケビの地下茎は、太く多肉質で褐色で微毛をおびています。
それから、分岐して鱗片葉があり、節のようなところから花序を地上部に出します。
花序の高さは、５０センチくらいですが、たまに１メートルに達する場合もあり、わずかに分岐して多数の半開した花をつけます。花は、淡紫黄褐色で直径は２センチくらいの大きさになります。
花後、花軸の上部に果実を垂下して付けます。果実は多肉質の鮮やかな朱色をした楕円体で長さは１０センチくらいになります。
採集と調整
秋に朱色をした果実を採取して、天日で乾燥したものを生薬の土通草（どつうそう）といいます。
土通草（どつうそう）は、アケビの漢名木通（もくつう）に対しての名称です。
薬効・用い方
土通草（どつうそう）は、強壮、利尿に１日量１０～１５グラムを水０．４リットルを加えて煎じて約２分の１量に煮詰めたものを１日３回食間に服用します。
また、この煎汁で湿疹などの患部を洗浄すると効き目があるとされます。

土通草（どつうそう）に甘草（かんぞう）を混合して煎じて服用すると淋病に効き目があるとされています。


その他
ツチアケビは、山中の腐葉層の豊富な場所に自生しています。
多年草の腐生植物で葉緑素を欠き、地上部は無葉で花房だけしかありません。
ツチアケビの和名は、果実の形がアケビによく似ていて直接土中から生えているためにつけられました。また、赤色の果実の外観がトウガラシに似ていることから、ヤマトウガラシとも呼ばれ、果実の懸垂する様子が錫杖（しゃくじょう）に似ているところからヤマシャクジョウとも呼ばれています。

別名には、ヤマサンゴ、ヤマトウガラシ、ヤマノカミシャクジョウがあります。
また、類似植物には同じツチアケビ属のツルツチアケビがあり、樹幹によじのぼるので、タカツルランとも呼ばれています。
九州の大隈半島にもまれにありますが、種子島、屋久島、沖縄などの西南暖地に自生するほかに、台湾以南の亜熱帯に分布していて、果実は線形で紅色にはなりません。
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